SAKANOUE diary

夫婦ふたり 坂の上の新しいおうちでの小さな日常のこと

万引き家族の余韻

久しぶりに家の事から離れて映画へ。

高校生のころ、本や映画の世界にのめり込んだ。

音のない部屋で、冷房もつけず汗だくになって
読みきる小説。
ないお金をどうやって作り出し、
単館映画の世界に吸い込まれる。
映画館から出てくると、喧騒の街が、一瞬映画の世界にみえる。
日常に戻るスピードをすこしでも遅くしたくて、
感じたことを言葉にしてみようとする、けど、
大してできず。

社会に出ても、しばらくは映画館に通ったけど、
相手、家族がいると、時間をつくることも忘れ、
日常に右往左往するようになる。

是枝監督のワンダフルライフは、
高校生のときにみた。高校の友人と。
思ってもないことを問いかけられた。
一番大切な思い出?なんだろう?
私は死ぬこともある。
映画館から出た私は、生きている。
以降、たからもののような瞬間瞬間をそっと、
たから箱にしまいながら、生きてきたように思う。

あれから、20年ほど。
万引き家族を、映画館でみられた。
高校の友人と。
なんという映画だろう。
言葉にできることはなんだろう?
おばあちゃんも、捨てられたひと
りんちゃんも捨てられた子、
ゆりちゃんも捨てられた子、
しょうたも捨てられた子、
とうちゃんも、かあちゃんも、、
きっと捨てられたひと

愛を与えず、捨てる家族と
拾って集めて万引きする家族と
どちらが悪いですか?
どちらの家族に戻るのが正しい?
世の中の善悪は法律?
樹里に戻って幸せ?
父ちゃんからおじちゃんに戻るのがいい?

捨てられたひとたちが、
その人たちなりの家族をつくると、
それはいびつかも知れないけど、
それではいけませんか?

捨てられた人は、一生懸命生き延びているけど、
夫婦が、家族が、思い描けない。
つまづくことが目に見える。
歳をかさね、
やっとこころの準備は整っても、もう、
子供は産めない歳であったり。

今日は、ここまで。

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